日録

曇天時折陽光覗く。プール二日目。10時から13時30分まで水練続けてました。今日も室内プールあいかわらずのがら空き状態でしたので、1レーン25m悠々独占して泳いでました。今日も、平泳ぎやらクロールやら背泳ぎやらごった混ぜなメドレーでひたすら黙々と泳ぎ続けました。
今日は、となりのレーンに車椅子で来られた方が1名おられました。下半身不随のようで、見た目いかにも、たいへんそうでしたが、だけど、自分の腕力だけで車椅子を降りて、水泳帽を被って、ゴーグルを着けて、そしてまた腕力だけでプールにどぼんと入水されました。
それからがすごかったです。クロールで延々延々と泳ぎ続けてました。あっというまに岸から岸へ25m横断して、それから一秒も休みもしないで壁を蹴ってどぶんと往復開始してくれます。あれよあれよと言うまに、50m、75m、100m、125m・・・一時も休みもしないで黙々と水を掻いてどこまでも進んでいってました。休まないことがすごいです。
これはただものではない。タフな方だ。驚きました。何が驚いたかというと、もちろん下半身が不随なせいもあるとしても、クロールの運動のすべてを「上半身だけで」成し遂げていることです。水中からゴーグル越しに観察していると、足のほうは筋肉が退化してしまっていてやせ細っていて痛々しいわけで水中ではなすがままただふわふわ漂っているだけで、力が全く入っていません。その代わり、上半身の筋肉と腕だけで力強く水をじゃぶじゃぶ掻いて、息継ぎを繰り返しながら泳いでいきます。多分、何百回もこのプールに来て、鍛えているのだと思います。おかげで上半身の筋肉なんか見事に鍛えられあげていて、まるボディビルダーみたいにむきむき隆々してました。
この上半身だけのクロールですが、とても、まねできません。足の力を抜いてクロール試してみたのですが、無理です。足の先からずぶずぶ沈んでいきます。沈んでいくから、すぐに足で水を掻いてしまいます。
下半身が不随になっても、水泳をあきらめないで、身体を鍛えておられるのでしょう。それにしてもこれくらいの境地に至るまで、いったいどれくらいの葛藤と格闘があったことだろうか。はじめはビート板を腹に括って始めたりしたのではないかと思いますが、次第に筋肉が鍛え上げられてきて、上半身だけの力でも泳ぎ続けられるようになるまで、どのくらいの時間がかかったことだろう。強靭な意志の賜物です。すごいことだと思いました。