本日の読書

おかしな男 渥美清 (新潮文庫)「おかしな男渥美清」(小林信彦新潮文庫)。これも古本屋調達品。若い頃からの渥美清との交流録も貴重でおもしろいし,エノケンの頃から喜劇に親しんできた著者による辛口な喜劇役者論もあちこちにあったりするのも興味深く読めましたです。たとえば「わたし(=小林)は昭和22年にエノケンとロッパが共演した舞台を直に観てるのだが,この時点にエノケンとロッパを(喜劇人としては)すでに見放してしまった」という由,辛〜く書いているのがすごいし,そういう舞台に生で接してこられたこともすごいと思いました。昭和8年お生まれだから当時は14歳です。東京生まれってうらやましいです。
もちろん,ご存命の芸能人が絡んでいる箇所では,さすがに筆致は抑えられてますが,それでも,かなり辛いところもいっぱいで,読んでてスリルありました。ていうか,芸能界って,やっぱりドロドロした感情うずまいていますね。ハナ肇フランキー堺伴淳三郎らの,舞台やブラウン管だけでは計り知れなかったであろう,陰の素顔についても大胆に書いているのもびっくりでした。
決定版 私説コメディアン史 (ちくま文庫)「私説コメディアン史」(澤田隆治ちくま文庫)これも古本屋調達。なんかむかしの芸能界本続いています。意図は無いのだがのう。
もう夜もずいぶん更けたのでこれは明日読む。