手術その後

手術してから翌日以降は、もっぱら平穏に回復基調に入ったので、特筆すべきエピソードは特にない。ものすごく痛かった記憶も、日を追うにつれて、どんどん弱まっていったように思う。
車椅子を貸し出してもらった当初は寝たきりだったベッドから離れて自由に動き回れるのがただただ嬉しくて、病院内をうろうろしていたこともあったけど、その日のうちに飽きてしまった。
○3月26日 18時
主治医、様子を見に来る。手術翌日の時点で左足の膝関節をすでにぐいぐい折り曲げられることにびっくりされていた様子。ただ、かかとの方の関節はすっかり硬くなってしまった。
「(関節は)とにかく動かして(やわらかくしておいて)ください」と指導を受ける。
○3月27日 9時
リハビリ始まる。平行棒歩きから始まって、マツバヅエの使用法を学ぶ。一分もしないうちに息切れして疲れてしまう。筋力の低下に自分でも驚く。
「マツバヅエは使用されている内に慣れてきて、持久力もつきますから大丈夫ですよ」と言われる。休んではいられないのでもう少し頑張ってみようと思う。
○4月3日 10時
抜金する。切開口を固めていたホチキス針みたいなのを取り外す。新米医師っぽいのがいきなり病室にくる。ピンセットみたいな器具で挟んでリズミカルにぷちぷちと外していく。外すその一瞬はものすごく痛いのだが、あっという間に終わってしまう。血は流れたけど予後はガーゼ一枚当てておわり。抜糸に比べるとあっさりしたものだなと思う。
○4月4日 9時
抜金の傷がふさがったので自力でシャワー室を利用するようになる。
○4月7日 12時 
退院する。三週間ぶり野外の開放感には感慨ひとしお。桜のはなびらがあちこちに舞い落ちる様子に、季節の移ろいを激しく感じた。
○というわけで
これで入院記録のログ起こしは一段落とします。あとで何か思い出したら黙って書き足すこともありますが、以上です。