日録

晴天。昨日に引き続き盛岡市内で静かに一日を過ごす。ふと、「根津権現裏 (新潮文庫)」一気に読了する。はるか80年昔の私小説なのでどんなに読みづらいことだろうかと思ってたのが全く正反対で、読み始めたら話のテンポが良くてあっという間に読了してしまっていた。内容はというと、生活が貧乏でタバコ代にもこと欠くばかりか宿痾の左足の病の治療代すら出せない。思い屈した日々が続いていたところ、友人の岡田が自死してしまう。そして作品の後半部は、その岡田の死因の件について延々と会話をしたり、思いをめぐらしたりする、という、なんとも暗い話です。しかし、面白いというようなストーリーではないにも関わらず、早いピッチでページを夢中でめくりつづけてました。そういう意味ではいい読書でした。
表題の”根津権現裏”っていったいなんだろう?と思ってたが、最後の最後でやっとわかりました。おしまいまでわざと伏せていた、というよりは、結末を書き終えてから初めて表題をつけたような感じがします。
連休はけっきょく遠出もせずにしずかに過ごしてましたが、来週あたりからは、海にでもでかけたりしていきましょう。
ついでに、「発達障害でつまずく人、うまくいく人 (ワニブックスPLUS新書)」も読了する。おやすみなさいませ。