そういえば

書店で、この本「世界屠畜紀行」が気になりました。日本だと屠畜業というのは被差別対象だった経緯があったみたいです。これは不覚にもこの本を読んで初めて知りました。でも、よく考えてみれば、屠畜現場って、かなり壮絶で、そして匂いもすごいし、お世辞にもきれいとは言えないです。だから、清潔を好み、入浴が大好きな日本人的には、忌み嫌うべき職業だったのかもしれません。
もちろん、現代ではそれは当てはまるわけはないです。たしかに屠畜現場はお世辞にもきれいとは言えないけど、今では衛生管理が確立しているし、作業が終わった後は、もとの普通の生活スタイルに戻れますので。そして、なによりも、この壮絶な現場を通過しないと、盛り付け見てて楽しい、食べて心ウキウキ、そして良質なタンパク質摂取が出来る、そんな素敵な食材は生まれないです。
ちなみに、日本の牛肉はトレーサビリティシステムで生産農家が特定できるけど、これはアメリカには無いです。アメリカ人に言わせると、「そんなシステムがあるのか。日本人は神経質過ぎる。日本人だって、フグを喰らって年間何人か死んでいるのに、BSEで死ぬことがどれほどの問題なのか」との旨、記載がありました。なるほどと思います。たしかに、そう言われてみると、トレサビリティってそんなに重要なことなのだろうかと思ったりします。