本日の読書

怖い人 1 (ハルキ・ホラー文庫 ひ 1-13)」表題どおり「怖い人」にまつわるホラー掌編集。よりによって,真夜中に通読する著作ではありませんね。いま,ちょうどこの時刻に,我が家の玄関ドアのすぐそばに,いつのまにか怪しい奴が身を潜めていたりして,思わずドアを開けたとたんに,カッターナイフをにゅっと突きつけて襲ってきたりするのではないかと不安になってきます。
幽霊よりも生きている人間のほうが怖かったりする。隣人同士の,ちょっとした心のすれちがいと,それが原因で恨みがいつのまにか増幅されてしまって,収拾がつかなくなり,最後にはすさまじいまでの地獄絵図にまで至ってしまうという,日常に潜む「恐怖」をよく描いてくれています。