本日の読書

たまたま地上にぼくは生まれた (ちくま文庫)中島義道著)」
併せて下記も読了。このごろ気難しい本ばかり読んでます。
実践理性批判 (岩波文庫)カント著岩波文庫
この一週間かけて,ようやく読了。哲学用語が読み慣れなくてなかなか進められませんでした。
「幸せって何だろう?」という問いかけについて,カント先生はこのように書かれているようです。この引用部は比較的理解しやすい箇所だったのでメモしてみる。

我々は幸福の原理を確かに格律たらしめることができ,しかし我々が普遍的幸福を我々の意志の対象とする場合でも,幸福の原理を意志の法則として使用に堪えるような格律たらしめることはできない。幸福の認識はまったく経験的事実にもとづくものであり,また幸福に関する判断は各人の臆見に左右され,そのうえこの臆見なるものが,また極めて変わりやすいものだからである。それだから幸福の原理は,なるほど一般的な規則を与えることは出来るが,しかし普遍的規則を与えることはできない。換言すれば,大体において極めてしばしばあてはまるような規則を与えることはできるが,しかしいかなる時にも必然的に妥当せねばならないような規則を与え得るものではない,それだから実践的法則を,幸福の原理の上に確立するわけにはいかないのである。・・・実践理性批判84ページよりメモ