ちなみに,

川端の作品では短編「片腕」が印象に残ってます。白く細い女の片腕が,肩からかぽっと外れて,それが文章のなかで,ひらひら駆け巡ってるような内容だったような。片腕だけが独自の意思をもって世界の中で蠢いている描写等も,不気味にリアルでそしてエロティックで読んでてびっくりした記憶あり。男の妄想めいた内容ではあっても,簡潔的確な文章が,小説世界を確固と成立せしめているといった感か。同書併録の「眠れる美女」よりも衝撃受けまそた。