昨日が

かの神戸の大震災から10周年でした。
当時の自分は,仙台市在住で寒い寒い冬をひたすら耐え忍んでおりました。なぜ寒かったのかというと,ひどい節約経済のため(?)暖房はコタツのみで,ストーブは無し,という生活を送っていたからです。すなわち,部屋の中で,温かいのは唯一コタツの中の漆黒の空間だけで,コタツから離れたら,気温一桁もやむなしという状態でした。仙台の冬は雪こそ無いものの,風吹きすさびとっても寒いのであります。いま思うと,よくあれで何の不満も無く平然と過ごしていたものです。
その日の朝も,例によって無精にもコタツの中から目覚めました。そして白い息を吐き,凍える手をこすりながら,テレビのスイッチを点けると,ブラウン管の中には,倒壊したおびただしい家屋と,火炎が赤々と燃えさかる,神戸の惨状が。・・・ただただ衝撃を受けて,その日は呆然とブラウン管を半日くらい眺めているだけだったように思います。
当時は,関西方面には知り合いは誰一人いなかったのですが,それから数年時を経て,インターネットが生活に入ってくるようになってから,どういうわけか,関西方面の方と知り合う機会が多く,果てはオフ会等で神戸の街に足を踏み入れる機もありました。こんなこと,震災当時,遠く離れた仙台に住んでいた頃はまるで予想もしていませんでした。こうして振り返ってみるとこれも何かの縁なのだろうか,絆なのだろうか,という微妙で不思議な思いもします。心から感謝申上げます。
改めて震災でなくなられた方のご冥福を謹んでお祈り申上げます。