■ すこしずつすこしずつ

saitohswebpage2004-07-21

動いていきます。でも鉄は暑いうちに,いや熱いうちに。
■ 1900

いささか睡魔に襲われたので昼寝ならぬ夕寝せり。小一時間。
エノケンのちゃっきり金太についていまになってひとつ気がついたことともろもろ

○ちょっと調べていたら下記URLに当たりました。
http://2.csx.jp/users/sinkan/eigahyou6/enokennotyakkirikinta.html
それを読んでてふと目に入ったのが下記の引用部分。

>元々、前後編に分かれた作品だが、今ではフイルムの大半は失われており、ダイジェスト版しか残っていないらしい。これは、そのダイジェスト版の感想である。

なんということだ,わたしも過去にこういうので,
http://harp.at.infoseek.co.jp/kinta/
「べーちゃんの唄」に一文寄せていたのでありますが,そもそもわたしの場合は,これが「ダイジェスト版」であるという前知識が無かったので,てっきりこれがひとまとまりの作品なのかなと,まったく早合点してました。そういうつもりでレビュー書いてました。どうりで二村の活躍する箇所があまりにもとってつけたような印象しかなかったと思いました。おそらくフィルムがすべてあったとして,そしてそれを通して鑑賞することができるならば,飴屋三次(二村定一)のはなはだしく活躍する映像も筋のとおった内容になるのでしょうね。(汗)
ただこの”ダイジェスト版”だけでもストーリー自体は十分にたどって鑑賞することがそれなりにできてしまうんですよね。それで思わず,ひとまとまりの作品なのかなと誤認してしまうわけでもあります。

事実は,じゅうぶんに確認をとってからでないと,危ういことたくさんありますね。後日,その辺も加味して加筆したいところです。

○話は飛ぶが,拙ページでも二村定一について,一文書いて個人的な自己満足で楽しんでいるのですが,あれはもちろん従来の二村像によっかかってそのまま書き殴っているだけです。冷静に史実にのっとって考察するならば,もちろんもっと新たな二村像が出てきて当然なはずです。こちらもいつかそういうことも加味して書き直す機があればなと思っております。

○また話は飛んで,それでふと思い出したが,七北数人氏著「坂口安吾魂の事件簿」(集英社)は,同時代の安吾を取り巻く人による文章と,そして安吾自身による自伝的文章を,「冷静に」分析し,言葉の裏に潜むであろう事実を推定し,従来の安吾伝説にとらわれない,等身大の安吾を描き出そうというものでした。

「言葉は一語一語が幅広いニュアンスに富み,発する人の性格をかいま見せる。立場や趣味や感情や思惑がにじむ。安吾自身が書いたものであっても,いつ,どこで,誰に向けて,なんの目的で書かれたものかによって,情報の信憑性は異なる。言葉の表裏を読むということは,安吾の,そして安吾にかかわった人々の,心を読むということにほかならない」という記述が,この「魂の事件簿」の”あとがき”にあります。
まったくこの著作は如上の手法で貫かれていて,つぎつぎでてくる新たな事実に,安吾読者として読んでて刺激的でした。


○たとえ,手に入る資料が手元にあまりにも少なくても・・・まず,言葉の裏を読む・・・,というところから,まず初めて行きましょうかな,と,ふと心のなかであたためてる今日この頃でありました。固定観念偏見思い込みのたぐいははぎとるべきときにべりっとはぎとらないといかんものですから。たとえ痛くてもね。
■ 1000現在

25度なり。今朝気がつくと着られる半袖シャツすべて切らせしがゆえやむなく冬用の長袖シャツにてあり。おかげでなおいっそう暑い。件の半袖は大急ぎで今朝洗濯せり。乾くまで我慢。
東京の方では昨日39.5度記録せしとか。
■ 本日のBGM

ブルックナー#4クナッパーツブッシュ指揮VPO1964年ライブ録音

1994年の新譜当時に買い逃しにけりものを,つい先日オークションにて思はず出会えたので落札。思はず此れ発売されしはもう10年もむかしのことなりしかとしばし感慨にふけにけり。当時無職無収入を託つ身にて音盤などといふ類のものは滅多矢鱈と買えるものにてあらざりき。稀に得られし臨時収入にて糊口をしのぎわずかに余りし金子にて音盤買いつけにけり。それだけに一枚一枚ありがたく丁重に大事に音盤鑑賞せり。

↑なんやねんこの回想文。でも,そんなこんないう時期に買いのがしていた盤なだけに,いまこうして出会うことができてかなり愛着湧きますです。それに1964年のこのライブ,ここ最近の廉価輸入盤による復刻でもあんまり扱われてないので,まだけっこうレアだし。

音質は,当時のライブ録りだけに,けして良くは無いですが,ボリュームをひねって,部屋の中に音楽が満ち満ちるくらいの音量にして聴いてると,往時のライブの迫力かくやとばかり,けっこうなまなましく響いてきます。
なんかアンサンブルが乱れ気味,弦楽器はクナーの棒に忠実に粘りに粘って歌っているのですが,管楽器の方がいささか動揺気味で微妙にずれてる感じもします。でも,全体を通して聴いていると,響きの重々しさが見事で,まさにクナーならではという感じ満喫できます。なんか,音楽が,でかい,とてつもなく。

          • コメント-----

さいとう - 07/21 18:24
■ そういえば,クナーもほんの昔までは伝説だけがひとり歩きしてた感がありましたが,いまは日本語の資料も増えて事情はだいぶ変わりましたねえ。
Syuzo - 07/22 21:58
■ おっと!宣伝宣伝(^^)。
syuzo.comをよろしく。収蔵.comでも酒造.comでもないよ(^^)v。
さいとう - 07/22 22:52
■ 地球人類はみな,syuzo.comへ集はなくてはなりませぬ。
mori - 07/23 14:04
■ どうもです。ちゃっきり金太ですが、元々のオリジナルは二話ずつの前篇・後篇で、現在見る事ができるのは前篇を主にして後篇の一部をくっつけたという代物だそうです。問題の二村活躍シーンはもっぱら後篇なのですが、最近その後篇フィルムが発見された由ですので飴屋スパイの活躍を拝める日もそう遠くはないことと思いますです。
さいとう - 07/23 14:43
■ 二村の活躍もさることながら徳川方飴屋スパイがどういう風にストーリーに組み込まれているのかも気になりますです。公開が待ち遠しいあります。東京のちいさな映画館等でのみ初公開されるとかだったら,飛行機予約してまで見にいくやも。