日録

曇天。午前中だけ、伊良湖岬経由で神島にでかけて、島内見物してみる。こうして岡崎に移り住む機会がなかったらば、こうして神島にまででかけるような機会はなかったんだなと思います。少なくとも、神島だけを観光するために、たとえば岩手県あたりからわざわざ遠出する、というケースは考えられません。
朝6時頃、伊良湖岬の岸壁に到着。港を眺めると、神島行きの観光用ボートが一隻停まってたけど、切符売り場がどこにもないので、どうやって乗船したら良いのかな、と思いながら岸壁の上をぶらついていると、いきなり声をかけられる。「お客さん、神島行きですか」ボートの操縦士のようだ「ええ、乗るの初めてなので、・・・ええと、切符はどうやって買うのですか」「現金精算ですよ」「はあ」これで商談成立です。往復2500円を現金で手渡して、その場で乗船完了です。しくみは単純明快です。
神島まで、約15分。風がけっこう強くて、沖に出てみると、波はけっこうざぶんざぶんしていて、上下にぐわんぐわんゆすぶられ続けて、気持ちが変になりました。乗客のほとんどは釣り竿を背負った太公望様ばかりで、自分みたいな観光客は少数派のような感じでした。
島に到着してから、案内所の地図看板を眺めてみると、島内散策路が明快に図示されています。あとは地図に従って、脇目もふれずに、散策路を黙々とたどっていくだけです。数百段もの石段をのぼりつめて、その先の神社でいろいろ願をかけてから、さらにさらに島内の奥に向かって歩いていきます。崖っぷちをほそくうねうねと続いていくような散策路。もしも気が違ったら、はるか崖下の荒海に転落してしまいそうな、危うい感じすらします。だけど太平洋を見下ろす眺望はひろびろとしててすばらしいです。そうこうしているうちに監的哨跡に到着。かつての防人と、潮騒作者の感興とを偲びながら、ひきつづき順路をたどりたどって、スタート地点だった港に戻りました。一時間もかかりませんでした。このまま島内で感慨に浸っていたとしても、退屈しそうな気配がしたので、8時の帰路でまた伊良湖岬に戻ってしまいました。
以上で、二時間にも満たない渡島小旅行は終了です。あまり粋ではないとしても、自分にはこれで満ち足りたような感じがします。また機会があったら、海産物を楽しみに、渡島してみようかなと思います。
そのまま午前中のうちに再び岡崎に戻ってきて、日曜日は終了です。何ということでもないそっけない島旅行でしたが、逐一書き連ねていたら、このごろの自分にしてはけっこうな長文になりました。おやすみなさいませ。