日録

曇天のち雪ぱらぱら振り続く。いよいよ根雪の気配。オフィスは20時で切り上げて帰宅する。
一週間程かけて「われ逝くもののごとく (講談社文芸文庫)」読み通してみる。庄内というローカルな地にとことん徹した作品。はっきり言って、面白い小説では無いと思う。話の筋もあまり頭に入らなかったことを正直に書く。だけど、少なくとも、戦前から戦後すぐの時期にかけての庄内の人々と土地の雰囲気とを、リアルな視点で捉えているようで、どの記述も捨てがたい希少性を感じます。鉄門海上人への素朴な敬愛の念と、そしてそれが当時の日常生活に普通に存在していたこと、それを登場人物の科白から感じ取る。こういうことができてしまうのは他の作品ではあまり得られないことだと思う。褒めているのかしていないのか、それとも、多分、自分の頭が悪いだけかのかは判然しないが、おそらく最後者だと思います。
また明日もオフィスに出て、整理作業をやろうと思います。おやすみなさいませ。