盛岡に帰着

延々降雪。13時頃に秋田を出て16時頃に盛岡帰着しました。暦どおりで明日からは座業が始まります。しかし、この岩手に移って来てからは出張で東京まで南下する機会が全く無くなりました。でも、来月2月の安吾忌ウィークではなんとかやりくりつけて上京します。たまには東京の光景を拝まないと、世界の現実が見えてこないような気がします。そう思うと気合が入ります。
新年も一歩一歩踏みしめてやっていきます。
そういえば、2010年です。ついにかの青空文庫荷風散人が読めるようになりましたようです*1。極端な切り口ですが、ブログの祖とも言うべき人だと思っています。そのうち名高い「断腸亭日乗」全文もアップされるのだろうかと思います。ただ、荷風さんの場合は、震災と戦災という二大災難と否応なしにぶつかってしまったこと、それでいて異様に格調の高い文章で日常記録を淡々と綴り続けたこと、そのことが期せずして作品自体に叙事詩的な、なんとも玄妙な味わいを付加していることがすごいと思います。多分執筆者本人も予想だにしなかった事だと思います。これがもし終生平時で過ごしていたら、・・・大正デモクラシーがしっかり貫かれていて、そして日米戦争が上手い具合に回避できていたら、・・・たら、れば、の話なのですが、これほど読み継がれることはなかったのかなと思います。近代の日記文学なんて荷風さん以外にもたくさんあるはずなのに、なぜ他のが巷間であまりクローズアップされないのか、いったいなぜなのか、これは、材料を集めてよく考えてみても良いことなのかなと思います。暇なときに考えてみます。