本日の読書

臨済録 (岩波文庫)」物事にぶつかるとき,目の前を虚飾がちらちらしていることに惑わされないで,まず,あせらず,いそがず,全てを”リセット”して臨む,そうすることで本質をつかみとろう,という,この(本書に書かれているひとつの)スタンスには,あやかりたいなと思わせるものあります。気の迷いが瞬時に打ち消されるような感じします。

諸君,まともな見地を得ようと思うならば,人に惑わされてはならぬ。内においても外においても,逢ったものはすぐ殺せ,仏に逢えば仏を殺し,祖師に逢えば祖師を殺し,羅漢に逢ったら羅漢を殺し,父母に逢ったら父母を殺し,そうして始めて解脱することが出来,なにものにも束縛されず,自在に突き抜けた生き方が出来るのだ。・・・岩波文庫版97ページ

なかなか毒の効いた文章でもあります。
何でも「殺せ」。ある意味,狂気すら感じます。要するに,心を惑わすものは,即座に,念頭から消し去れ,という意味なんだろうけど。
何年ぶりかの再読。
ここ数日,哲学書を読んできたついでに,こういうのも手にとってみたくなっただけです。