本日の読書

コーネル・ウールリッチの生涯 (上) コーネル・ウールリッチの生涯 (下)コーネル・ウールリッチの生涯(F.M.ネヴィンズJr.著,早川書房)」 あまりにも興味深くて,昨夕からこの午前の朝方までかけて,一気に読みふけりぬ。
各作品ごとの詳細な作品分析。ヒッチコック等映像表現に与えた影響についての分析。そしてその豊かなサスペンス小説世界とは裏腹の,どちらかというと,引きこもりがちでかなり地味なウールリッチの実像とのギャップ。そしてウールリッチが生涯を通して内に秘め続けて,自らを苦しめ続けた,その病理。それらすべての要素が巧みに論理付けられ,上下2冊という膨大な分量ながらも,無駄なくまとまっています。
資料も索引も,もりだくさんで充実してます。古い,マニア向けな映画作品をチェックするときの方便にもなりそうです。