松山千春さんの懐メロ論

1月8日11時放送のSTVラジオ松山千春ー季節の旅人ー」聴く。松山さんは,昨年の,紅白歌合戦はまったく見てない,もっぱら裏のK−1を見ていたとのこと。以下,そのトークを適当に要約しつつメモ。

・・・紅白たってな,名前も歌詞も知らない(歌手)のが,いっぱい,いるだろ,そういうのって,観る気もしないもんなあ。
・・・昔の曲には,いいのが,有ったんだなあ,と思いますよ。
・・・昨年の12月から,いわゆる”懐メロ”という,もう亡くなってしまった人のを,いろいろ聴いてます。(で,本日は)そういうのを皆さんにも,聴いてもらいたいと思います。
・・・今の若い子が聴いたら,「なにこれ?」といわれそうな曲だと思います。たしかになあ,歌謡曲や,演歌は,何聴いてもおんなじだよ,と(若い子には)いわれますね。・・・でも,俺たちから言わせてもらえばな,J−POPSのほうが,みんなおんなじに聴こえるんだよなあ。
・・・というわけで,これから,古めの,曲を,かけます。
まずは,鶴田浩二さんの「好きだった」です。(曲ながれる)
・・・鶴田浩二さんですよ。俺がデビューして間もない頃,鶴田浩二さんと会ったことがあるんですよ。・・・かっこよかったなあ。声が,渋いんですよ。・・・そして,ああいう人って,誰に対しても”さん付け”するんだよ。だから,「松山さん」と俺に向かって言うんだよ。正直,ドキッとした。でも,それがまた,かっこよかったんだよ。
・・・それからさ,(懐メロ歌手の)大先輩の活躍期間をいろいろ調べてみたんだが,けっこう短いんだよなあ。特に水原宏さん,「黒い花びら」とかの。・・・でも,その短い期間のなかで,鮮烈な活躍をしてくれて,われわれに強い印象を残してくれるんだよ。その代表が,水原弘さんだよなあ。では,水原弘さん「君こそ我が命」どうぞ。(曲ながれる)
・・・この時代の曲って,短くって,簡潔だよなあ。・・・俺も,曲作っててさ,(歌詞が)長ったらしくなったりするんだけど,・・・でも,曲は,やはり,短ければ,短く,言いたいことをずばっと,短く,言えれば,それがいちばん良いと思ってますよ。究極は,やっぱり,それだから。
・・・では,次は,ディック・ミネさん流します。・・・この人の声聴くと,要は,(その声質の)特徴が,ありありですもの! このごろさ,モノマネ番組とかいろいろあるけどさ,見ててもさ,(そのモノマネが)似てるんだか,似てないんだか,わからないんだよなあ。歌ってる本人の声を,俺たちが知らないんだよ。ああいうのも,困るんだよなあ。・・・要は,いまの歌手に,どれだけ,特徴の強い個性の強い声質の歌手が少ないか,ていうことなんだよなあ。・・・ディック・ミネさんの声聴くと,これだ!,というような強い特徴があるよなあ。では,ディック・ミネ「人生の並木路」どうぞ。(曲ながれる)
・・・自分もこの「人生の並木路」ひさびさに聴いたけど,これ聴いて,北見の(亡くなった)カズオおじちゃん,思い出したなあ。よく,♪泣くな妹よ,妹よ泣くな,・・・と良く(口ずさんで)歌っていたなあ。そう考えてみたら,昔の人には,カラオケなんかなかったしさ,レコードの,SP盤とかいうのもあったけれども,なによりも,ラジオから流れてくるメロディを,必死に,聴き取ろうとしたんだろうなあ。だからこそ,余計に,心に残ったんだろうなあ。
・・・・いまは,携帯の,着メロとかいったもので,音楽が,もはや,氾濫状態ですからね。そういったなかで,われわれは,必死に受け止めようという気持を失ってしまったんだろうなあ。・・・そう考えると,情報というのは,有る程度,”飢えて”いたほうが,いいのかなあ,そのほうが,より身につくものが多いのかなあと思ったりもしますね。・・・

なるほどなるほど。