本日のBGM

Short Shorts「Short Shorts」(Royal Teens)
○表題作「Short Shorts」は,タモリ倶楽部のテーマ曲としておなじみの曲です。現に,「タモリ倶楽部のオープニングテーマです」とCDケースに貼られていたPOPに興味を引かれてしまって購入しました。
○検索していると,歌詞をアップしているウェブサイト発見。*1。ゴーウェイショイショイという意味不明な日本語で空耳していた自分にはおおいに参考になりまそた。^^;
○収録曲目は下記のとおり

1 Short Shorts
2 Royal Blue
3 Little Trixie
4 Why
5 All Night Baby
6 Believe Me
7 My Memories Of You
8 Sham Rock
9 Dottie Ann
10 Wounded Heart
11 My Kind Of Dream
12 Open The Door

1はこのグループ最大のヒット曲だけあって,ホイッスルによる開始から,歌詞のコミカルな味わいから,すべてがツボにはまっていますが,2以降もご機嫌な曲続きで,耳を愉しませてくれること大です。
2と8はノリノリのインスト曲。サックスがノリにのってます。
4と7は思わずしんみりと聞かせてくれ,そして気持を和ませてくれるバラード曲。
そして,アルバム最後を飾る12は,インパクト強烈です。ボーカルが"Wow wow wow!"と叫びに叫びまくってて,すげえハードロック調の出来です。
硬軟メリハリ効かせて収録しているので,聴いてて飽きさせないアルバムでした。
○このバンドの沿革について知りたいと思ったので,ネット上を検索してみたのだが,気の効いたウェブが出てこないので,それでCDブックレット所収のライナーノーツを自分なりに翻訳してみる。
英文が良くわからない箇所は日本語文も少しごまかしています。^^;

☆"ザ・ロイヤル・ティーンズ"ゴールデンクラシックス(Collectables5094)
"ザ・ロイヤル・ティーンズ"については,とあるヒット1曲と,そしてうち2人のメンバーがとびぬけて有名である。そのヒット曲は"Short Shorts",そしてその有名なメンバー2人とは,音楽プロデューサーとして,いろんなアーティストにも楽曲を提供しているアル・クーパー*2と,そして"ザ・フォー・シーズンズ"のプロデューサーで,ソングライターでもある,ボブ・ゴーディオ*3だ。
1950年代も後半にさしかかろうとするころのこと,ニュージャージー州にて,"フォート・リー"というカルテットが結成された。当時のメンバーはピアニストのゴーディオと,ビル・クランデァル*4,ビル・ダールトン*5そしてトム・オースティン*6だった。しかし,後に,クランディルは脱退し,ラリー・クアリアーノ*7と交代。それから1958年,ボーカルのジョー・ヴィラ*8,そして1959年にはベースとして,クーパーが参加した。
当初は"ザ・ロイヤル・トーンズ"というグループ名で,ニュージャージー州にて活動開始し,ヒット曲を出そうと模索する日々が続いた。わずか3名のファンを前にして,教会でレコーディングをする日もあった。パワーレコード*9というレーベルと契約し,ここで公式に"ザ・ロイヤル・ティーンズ"を名乗るようになる。1957年,"Sitting With My Baby"と"Mad Gas"をリリースするものの,これはヒットにはつながらなかった。
そこて,次のリリース曲を模索することになった。リハーサルの時にボツにしたインストゥルメンタル曲をいろいろといじくりかえして,ちょっと人の気を引きそうな歌詞をつけてみた。そうして生まれたのが,かの"Short Shorts"だった。オースティンとゴーディオによるプロデュースである。この曲は,まず,ホイッスルによるテーマで開始,続いてギターが同じテーマを奏で,楽曲は始まる。そしてその歌詞は,ショーツ(1950年代当時に流行っていた女性用下着)を気に入ってご愛用している女の子についての歌だった。
この曲のユニークな点は,バンドのメンバーによる掛け声"♪Who wear Short Shorts"に続けて,当時,バンドのマネージャーでもあった2人の10代女性に"♪We wear Short Shorts"と歌わせているところにある。
これをパワーレコードレーベルからリリース(Power215)したところ,あっという間にニューヨークで大受けした。これが大手レコード会社ABCパラマウントレーベル*10の興味をひき,19,500ドルもの金額で発売権を買い取ってくれた。そしてこのパラマウントレーベルで,装いもあらたにリリース。このヒットのおかげで"ザ・ロイヤル・ティーンズ"には,まもなく豊かな収入がもたらされた。もっとも,この"Short Shorts"の次にリリースした"Big Name Button(ABC9918)は,ヒットしなかったけれども。
1958年になり,もうひとつヒット曲を放った。"Harvey's Got A Girl Friend(ABC9945)"だ。大ヒットとはいえないものの,2週間もの間,チャートインを続けることが出来た。そして次に,"My Kind of Dream(ABC9955)"をリリースするものの,これはチャートインすることなく終わった。そして,中堅レコード会社マイティレーベル*11に移り,今度は右記3曲をレコーディング及びリリースする。"Leotards(Mighty111)","Cave Man(Mighty112)","My Memories(Mighty200)" しかしこれらはチャートインには至らなかった。
1959年に入り,新たなチャンスを求めて,キャピタルレコード*12に移籍。はじめにバラード曲"Believe Me(Capitol 4261)"をリリース。1959年のヒット曲のうちの,30位以内へランクインを果たした。しかし,その後,ヒットは続かなかった。"The Moon's Not Meant For Lovers(Capitol 4335)" "It's The Talk Of The Town(Capitol 4402)"のような,なかなか良い曲もあったのだが。
次にリリースしたレコードでは,キャリアはじめにヒットした曲を焼き直ししてみた。すなわち,"Short Shorts Twist"という曲を,60年代初めに,2つのレーベル(オールニュー社*13,ジュビリー社*14)からリリースした。しかし,これもヒットにはつながらなかった。それでも,楽器編成を変えたりして,1965年には,"I'll Love You Til The End Of Time(Blue Jay101,Swan4200)"をリリース。次の年にはフォックスレコード社*15から,"Bad Girl(TCF117)"をリリースしている。
 2人の著名なメンバーについて。
クーパーは,1959年にメンバー加入。彼はもともとニューヨークで,長年ベース奏者としての経歴を持っており,数々のインストゥルメント曲における,スタジオミュージシャンでもある。ボブ・ディラン*16の"Highway 61 Revisited"のセッションにも参加している。また,ボブ・ブラス*17アーウィンレヴァイン*18と組んで,"This Diamond Ring(Liberty 55756)"という曲をもプロデュースしており,これはガリー・ルイス*19が歌って,1965年にゴールドディスク賞を受けている。また,"I Must Be Seeing Things(Musicor1070)というのもプロデュースしており,これはジェネ・ピットニー*20が歌い,1965年のヒット曲となっている。
1965年になると,クーパーは"ザ・ブルース・プロジェクト"でも一役買うことになった。ロックンロールと,アーバンブルースとを結合させる試みだった。スタッフプロデューサーとして,コロンビアレコードに入り,精魂を傾けに傾けて,アルバム"Child Is Father To The Man"を製作した。70年代に入ってからは,生まれ故郷のアトランタにて,ソロによるアルバムを製作。これは,ジョージアサウンド・オブ・ザ・サウス*21というレーベルからリリースしている。
ボブ・ゴーディオは,"Believe Me"をリリースした頃に,”ザ・ロイヤル・ティーンズ”を脱退し,以降は,ソングライティングと出版とに関わっていた。そこを,フランキー・ヴァリ*22に招かれて,"ヴァリ・イン・ザ・フォー・ラヴァー"というグループへ,キーボード担当及びソングライターとして,メンバー参加をした。ニューヨークにて,ボブ・クラウエ*23プロデューサーと共に仕事をするようになったのも,このときからである。
"ザ・フォー・シーズン"としては,当初は,レコードはヒットしなかった。しかし,このときゴーディオは,数にして1,962もの曲数を書き上げていたのだった。それは30分に1曲のペースで作詞作曲をしていたとも言われている。ケネディ大統領当時のファーストレディに刺激されて,"ジャッキー"という曲を作曲し,そしてそれは"Sherry"という曲として結実した。これはヴァリーによるすてきなファルセット唱法により注目され,ヴィージェイレーベル*24に招かれることになった。そしてこれが,”ザ・フォー・シーズンズ”による,50曲もの膨大な大ヒット曲群の嚆矢となった。そしてそれらほとんどは,このゴーディオが,ソングライティングをしたものである。
”ザ・フォー・シーズンズ”とちがって,"ザ・ロイヤル・ティーンズ"は,"Short Shorts"以上のヒット曲を持つことはなかったが,しかし彼らのレコードは,オールディーズのラジオ番組でも定番のひとつであり,そして1980年代には脱毛クリームのコマーシャルソングとしても採用され,それがきっかけとなって,新たなファン層をも産みだした。
文:マーク・マリーモント*25 日本語訳:saitohswebpage

○なるほどなるほど〜。"Short Shorts"以外は大きなヒットに恵まれなかったのですね。こういう奇抜な曲で大ヒットを飾ってしまったために,その後で出す曲が,たとえ,それがいい曲だとしても,まともすぎる印象になってしまって,なにかしら存在がかすんでしまったのかもしれませんね。
○80年代に,脱毛クリームのコマーシャルソングとして復活したというのも,なんか,この曲のB級チックな味わいを象徴しているようでおもしろい。
アメリカ国内だけではなく,極東の島国の,流浪の深夜番組のオープニングで,毎週ひそかに流されているということも,ライナーノーツに書いて欲しかったなあと思うのはわたしだけでしょうか。
http://youtube.com/watch?v=xYJ6QQ_hJl8

*1:http://www.oldielyrics.com/lyrics/the_royal_teens/short_shorts.html

*2:Al Kooper

*3:Bob Gaudio

*4:Bill Crandall

*5:Bill Dalton

*6:Tom Austin

*7:Larry Qualiano

*8:Joe Villa

*9:Power Record

*10:ABC-Paramount

*11:Mighty

*12:Capitol Records

*13:All New

*14:Jubilee

*15:TCF subsidiary of Twentieth Century Fox Records

*16:Bob Dylan

*17:Bob Brass

*18:Irwin Levine

*19:Gary Lewis

*20:Gene Pitny

*21:Georgia-based Sounds Of The South label

*22:Frankie Valli

*23:Bob Crewe

*24:Vee-Jay

*25:Mark Marymont