小雨けぶる東京

午後、神田でのイベント「わたしは海を抱きしめていたい」鑑賞。細長いフロアの片側にパイプ椅子が並べられた客席が40席くらい。そしてフロアもう片側が,本日のステージで,そのど真ん中に,小さな椅子と脇机あり。14時,いよいよ開演時間。演出者でもあり,主演でもある大岡淳さんが,本一冊片手に持って会場にぬっと出てきた。そして中央の椅子にやおら座り,一呼吸おいてから,やや甲高い声で,「わたしは海を抱きしめていたい」の朗読が開始された。一行一行読み上げられるとともに,その傍らで,コントラバスが不協和音いっぱいに効果音を奏でてくれて,この小説にみなぎっている,ニヒリスティックな味わいをよく支えてくれていて,観客を作品世界へとぐいと引き込むいいよすがになってくれてたなと思う。そして,朗読の途中から綺麗な和服に身を包んだ娼婦役の女優さんも登場,けだるい演技をしながら,この小説中で娼婦役に割り当てられている数少ない科白を読み上げてくれてました。こうして表現された作品世界に思わずはまってしまい,あっというまの30分だたたように思う。

その後、列車に乗り、川崎散策。怪しい黒山羊むすめさんのご案内で駅前探訪。オケウシ覗いて楽しむ。ありがとうございました。
その後、銀座。意を決して「ルパン*1」に突撃。あらら、尾張町ビルのほとんどはす向かいなのね*2。カウンター席にて宿願の黄金フィズ飲む。飲みやすいカクテルある(しかし単価は結構高いです寧)。
それにしても,細長〜い木製カウンターを,ほの暗い灯りがぼうと照らしてて,落ち着いた,上品な雰囲気のカクテルバーですね。もちろんカウンター最奥には,往年の無頼派作家御用達の木製椅子が置かれてました。これらも有難く拝見。
「ルパン」は,たとえピンでも,ふらふらっと入っていきやすいタイプの店のように思います。1回入ってしまえば,2回めからはあまり気兼ねせずに,大好きな大好きなカクテルを楽しみに,いつでも立ち寄ることが出来そうな感じがいたします。
この日は川崎を除いて、なんだか安吾尽くしになててしまたです。
ルパンにて携帯発信でそた*3

*1:http://www.lupin.co.jp/

*2:参考画像:http://harp.at.infoseek.co.jp/owarit.jpg

*3:10月31日,数箇所追記済。