本日のBGM

幻想交響曲ブルーノ・ワルター指揮NBC響,1939年ニューヨークライブ,ARBITER)」 秀逸です。テンポ伸縮自在な第1楽章,情緒纏綿たるワルツが聴ける第2楽章,粘り強いテンポでせつせつと憧れを歌い上げるような第3楽章,一転して速いテンポと,力強いティンパニ強打でメリハリつけて,悪夢の世界を一気に駆け抜けるような第4楽章及び第5楽章*1といい,上記これらの,ワルターによる伸縮自在で,ドラマティックな解釈が,当時のNBC響による安定した合奏力で,存分に楽しめる録音です。
音質は,この時期のトスカニーニ指揮によるものと同様,残響がまったく皆無な,デッドな状態です。室内のスピーカーで聴くときは,音量はなるべく大きめにして,お宅のリスニングルーム内にてめいっぱい豊かに響きわたらせるように心がけることにして,堪能しまっしょい,です。

*1:それにしては,有名な,第5楽章の鐘の音がおそろしく渋いのにはおどろかされます。いたずらな外面的な効果を嫌ったがゆえなのだろうか。