押し売り一件あり。

勤務中,突然職場に電話来る。
「お世話になっております。○○社の××と申します。」
−−−お世話さまです。
「わたしどもの会社では,結婚情報サービス提供をしておりまして,このたび,saitohswebpageさんに電話をさしあげましたのは,一度,あなたと,近くのコンビニ等の駐車場等でけっこうですので,ぜひご面会して,名刺のお渡しと,弊社の業務の紹介等としたいと思いまして,こうして事前にお電話をさしあげました。
 いきなり飛び込みで,職場やご自宅を訪問してもご迷惑でしょうから,業務が一段落したときでけっこうですから,さきほど申し上げましたとおり,近くのコンビニの駐車場等で待ち合わせしまして,一度名刺のお渡しをしたいと思うのですが,都合のよろしい時間帯教えていただけませんでしょうか?」(←淡々とした口調ながら,しかし,早口で立板に水のごとくまくしたてる。中途でなにか意見をさしはさむ隙が無い。)
−−−・・・申し訳ありませんが,お断りします。
「お断りって,わたしどもは,先ほど申し上げましたとおり,あなたの,お仕事中にいきなり飛び込んでも,saitohswebpageさんのご本業にご迷惑でしょうから,ぜひ,お時間の空いたときにでも,弊社の業務の説明をしたいと申し上げているのです。
 それはご理解いただけてますよね。」(←この時点でやや逆上気味な口調へ早変わり)
−−−お話は大変よく理解しております。ただ,わたしには,その手のサービスには,そもそも必要性をまったく感じて無いので,お断り申し上げます。
「わたしどもも営業ですから,これからあなたの勤務先に飛び込んでいきますよ,いいのでしょうか」
−−−だから,わたしは,そもそも,そのようなサービスを必要としていないので,説明もなにも受けたいとは思っていません。お断りします。職場にも来ないでください。
「”サービス”って,なんですか。そもそもわたしはあなたに”サービス”なんかしてませんよ。
 だからこそ,一度名刺をお渡ししてすべてを説明したいと申し上げているのです。ここまで頭を下げて申し上げているのにあなたは何もわからないのですか。あなたも社会人なのですから,きちんと責任のある発言してくださいよ」(←論旨は既に支離滅裂。しかし,まくしたてる言葉の勢いは凄まじかったので,こちらの意志が弱いと,思わずペースにずるずる流されてしまって,ふと自分が”申し訳なかった”などと言ってしまいそうになる。だが,その手に乗ってはいけないことはもちろんだ。)
−−−固くお断りします。ガチャッ (← わたしもこの時点で,すっかり頭にきていたが,まあ,話をまともに交わしうる相手ではないことが,この時点で判断できたので,こちらから受話器をがちゃっと置くことにした)
これでひとまず撃退かと思ったが,しかし,その1分後に,ふたたび電話機が鳴り出した。たぶん,その怪しい業者の方だろうと察しがついたので,わたしは受話器をとらず,他の同僚に受話器をとってもらって応対をお願いした。案の定,その同一人物からの電話だったようだ。わたしは居留守を決め込むことにして,いま席には「居ない」ということ伝えてもらうようお願いした。
その居留守のあとは,何時間経ってもその同一人物からの電話は再び来なかった。職場に飛び込んでもこなかった。おそらく,この押し売りも,この時点で,とりあえず,名簿上のこのsaitohswebpageなる人物はあきらめることにして,他のターゲットに切り替えたのではないかと思う。
いまのところ,年に2−3回位はこの手の押し売り電話が来る。多分学校の卒業生名簿とかからピックアップして,電話をかけてくるのだろうとは思うのだが。・・・
しかし,これも,一種のフィッシングですよね。名簿から100人拾いだして,その100人に電話をかければ,そのうちの何割かは,ころっと引っかかってしまうものなのでしょうね。・・・みなさんもこういう押し売りには,固い意志を以って自己防衛してください。けっして話のペースに巻き込まれないように。