本日の読書

ガルガンチュア―ガルガンチュアとパンタグリュエル〈1〉 (ちくま文庫)「ガルガンチュアとパンタグリュエル (1)」(ラブレー原作, 宮下志朗訳,ちくま文庫) なんか夕刻からページぱらぱらめくっていたら思わずはまってしまって読み通してしまった。岩波の渡辺訳は未読なので,このちくま版が初体験です。中世期のリヨンの日常の道具立が読んでて目に見えるようにこまかく丁寧に書き込まれていてそれらが興味深いです。おそらく風俗資料としても読まれる価値をいまに伝えているわけでしょうね。
スカトロめいた挿話類は,現在にしてみれば,さほどおどろくほどの内容でもないように思います。話の中に出てくる頻度も思ったよりまばらな感。とはいっても,ガルガンチュアによる「正しい尻の拭き方」に関する執拗をきわめた考察及び実験は読んでて笑えましたです。なんかどうしようもなくばかばかしいというか。まあ,ものごと,ひとつの至高の結論に至るまでは,試行錯誤の連発で,それは,いろいろ,たいへんですね。