フェリー船中にて

透明惑星危機一髪!/時のロスト・ワールド <キャプテン・フューチャー全集4> (創元SF文庫)「透明惑星危機一髪!/時のロスト・ワールド <キャプテン・フューチャー全集4>」(東京創元社エドモント・ハミルトン著)1941年*1のSFなのだが、意外と*2古さは感じなくて、むしろ活劇風の展開がおもしろくて読ませてくれた。とくに前者の「透明惑星危機一髪」は楽しめた。キャプテンフューチャーと、その宿敵クォルン博士との息詰まるような手に汗握る対決仕立ての作品に仕上がっていまする。敵方が悪漢であればあるほど、われらがヒーローキャプテンフューチャーの活躍も栄えます栄えます。その理想のような長編でした。船中での読書以上。

*1:しかし、当時の日本はなんという国に戦争を仕掛けていたのだろう。つくづく思います

*2:あくまでも”意外と”です。たとえば、天王星、金星、火星等に人間級の生命体がいるという設定に、21世紀の読者の多くは、率直に夢を馳せてくれるものだろうか。科学がもたらす夢とロマンが、率直におもしろかった時代の小説だなと思う。むろん今でも科学にはロマンはたくさんありますですが。