本日のBGM シベリウス#3

わたしも,シベリウス#3ムラヴィンスキー指揮レニフィル1963年ライブなるものが,ALTUSから発売されたということはびっくりしまそた。4番や5番とかいった定番を置いといて,なんで,3番が? という気がするのは,自分だけではないでせうね。とはいふものの,歴史的録音なんかもともとすくない”3番”に,ムラヴィンスキーが振った録音が,存在するということ,それだけで貴重です。斉諧生さんとこのブログにも御購入記録ありますです。
音質はモノラルながら上々といったところか。もっとも,弦パートによる弱音部の繊細な味わいは,だいぶスポイルされてしまっているみたいで,いささか物足りないかもという感じ。したがって,第1楽章,第2楽章あたりは,いささか単調に響くきらいがあるように思いました。しかしながら,第3楽章コーダの箇所に至って,いよいよ音楽が最大限に盛り上がり,ようやく盛大なフォルテッシモにたどり着き,まさに最大のきめ場! 音はずいぶんと割れ気味ながらも,ここで,ムラヴィンスキーとレニフィルらしい,大胆で,かつ正確で,繊細きわまりない,サウンドを聴かせてくれました。まさに弦楽器による,メカニックとも言うべき,サウンドがめいっぱい動きまくって会場を包んでおります。いや〜さすが,ムラヴィン,って思いました。いいもんです。客席も熱くなったみたいで,演奏後の拍手も盛大です。
ほかにももっと珍しいレパートリー出てこないものですかなあ。個人的には,ムラヴィンスキー指揮レニフィルなら,ショスタコーヴィチ#9あたりを聴きたいと思います。諧謔味あふれるこの楽曲を,ムラヴィンスキーがきまじめなまでにきりっとひきしめると,いい意味で,アンバランスな味わいが出てきて,なかなか楽しめるのではないかと思うのですが。・・・初演もされているのだから,どこかに録音が残っていてもいいような気もするのですが,それとも,当時の権力者による反応がむごくて,録音テープは廃棄されてしまったのですか寧〜。